ETSIの必須特許宣言データベースの閲覧方法
5G(第5世代移動体通信)などの移動体通信システムの技術仕様は3GPP(Third generation partnarship project)によって策定をされていることは前回のコラムで記載した通りです。
3GPPでの仕様検討、規格策定作業と並行して関連企業から多数の特許が出願されていますが、これらの特許に関する技術が標準化規格として提案、採用されるためには、各国の標準化団体に対して規格必須特許宣言する必要があります。
欧州の標準化団体であるETSI(European Telecommunications Standards)は、必須宣言された特許(登録特許および出願特許)を独自のデータベースで公開しています。
今回はそのETSIの必須特許宣言のデータベースの閲覧方法を紹介します。
ステップ1
まず ETSIの IPR ONLINE DATABASE にアクセスします。そうすると以下のような画面が表示されますのでDISCLAMER(免責事項)の内容を確認して”Confirm to continue”をクリックします。
ステップ2
続いて、Online Databaseのメイン画面が表示されます。ここではまず特定の企業の必須特許宣言を確認したいと思います。Declarating companiesで所望の企業名を選択し、Searchをクリックします。
ステップ3
選択した企業の必須特許宣言(IPR information statement and licensing declaration)のリストが表示されます。各宣言で複数の特許ファミリーを必須特許として宣言することができます。確認したい必須特許宣言の右端のViewをクリックします。
ステップ4
ステップ3で”View”をクリックすると、選択した必須特許宣言の書誌事項が表示されます。ここで画面の上にあるIPR information statement annexのタブをクリックするとその必須特許宣言で宣言された特許ファミリーのリストが確認できます。
ステップ5
宣言された特許はファミリー単位でDISCLOSURE NUMBERが割り振られます。リストは複数ページに渡ることもあります。Work Item/Standard no.に、必須宣言を行った企業が特許が関連していると考えている規格書の番号が記載されています。特許番号をクリックするとEspacenetの飛びますのでそこで内容が確認できます。
今回は、以上です。