九州に広がる半導体後工程ネットワーク

ASE北九州進出と、いま地元企業が「知財」に目を向けるべき理由
📌 2024年7月、世界最大のOSAT(半導体後工程受託)企業であるASE(日月光投資控股)が、福岡県北九州市と市有地の取得に関する仮契約を締結したと報じられました。熊本のTSMCなどで生産された半導体の後工程を九州で一貫して処理する構想で、新工場の建設が見込まれています。
📌 同じく2025年4月には、Amkor Technology(米国)が福岡市に国内初の研究開発拠点を開設予定。福岡・北九州エリアは今、世界有数の半導体後工程企業が拠点を置く「OSAT集積地」として注目されています。
🗾 なぜ福岡・北九州が選ばれるのか?
🔗 地理的優位性:TSMC熊本との近接
- 熊本と北九州は約150km圏内で、半導体製造の**前工程(熊本)と後工程(北九州)**を地域内で完結可能
- 搬送コストやリードタイム、品質管理の面でも極めて有利
🚚 物流インフラの強さ
- ✈️ 空港:北九州空港・福岡空港は国内外の迅速な航空物流に対応
- ⚓ 港湾:新門司港・博多港からアジアと直結
- 🛣️ 陸路:九州道・東九州道・山陽道など高速道路網が充実
- 🚆 新幹線・貨物鉄道:人材・部品の高速移動に対応
🏙️ 自治体による戦略的な産業支援
福岡県の取り組み:
- 🧩 福岡県半導体・デジタル産業振興会議の設立
産学官連携による半導体・デジタル産業の振興を目的に2022年設立 - 🏢 三次元半導体研究センターの機能強化
福岡県糸島市に設置された三次元半導体研究センターは設計・試作から評価・解析に至るまで、パッケージング技術に関する一貫支援を行う国内有数の公的技術支援拠点 - 🎓 福岡半導体リスキリングセンターによる人材育成
2023年に設立され、回路設計・実装・評価などの分野に対応したリスキリング講座を開講。九州内外の社会人技術者や転職希望者の再教育を支援
北九州市の取り組み:
- 🛠️ 北九州半導体ネットワークの設立
2022年に地元の関連企業・団体が参加し、人材・技術・情報の共有と連携強化を図るネットワークを結成 - 🌐 学術研究都市に北九州版「サイエンスパーク」を整備
若松区の北九州学術研究都市において、研究機関や技術系企業の集積・交流を促すための拠点整備を推進 - 🔗 半導体サプライチェーン構築事業の推進
地場企業が後工程や関連部材分野でサプライチェーンの一端を担えるよう、参入支援や技術開発支援を展開中
💼 地元企業にとってのチャンスと「知財」の壁
このような流れは、地元企業にとって大きなチャンスでもあります。
✅ 期待される連携機会
- 半導体材料や部品の供給
- 加工・実装・評価工程の受託
- 技術提携や試作開発への参画
しかし、こうしたビジネス機会を実際にモノにするには、“知財”の備えが必要不可欠です。
⚠️ よくある知財リスク
- 他社特許との抵触リスクを調べていない(FTO未実施)
- 技術提携や共同開発で成果物の権利帰属が曖昧
- 取引先から「特許取得の有無」や「契約体制」を確認される
グローバルなプレイヤーと連携するには、「技術力」だけでなく「知財対応力」も求められるのが実情です。
👨💼 現場経験を持つ弁理士が、知財の備えをサポートします
私は、企業において半導体関連の知財業務を経験し、現在は弁理士として半導体企業の支援に携わっています。現場での設計・製造・取引に寄り添いながら、「技術をどう守り、どう使うか」を共に考えてきました。
🛠️ 提供している主な支援内容
- 自社技術の棚卸しと出願可否の判断支援
- 他社特許との関係調査(FTO)
- NDA・共同開発契約の知財条項チェック
- 社内の知財教育・体制整備
「技術はあるけど、どう守ればいいかわからない」
「知財って大企業の話じゃないの?」
――そんな疑問に、現場感覚で分かりやすくお応えします。
🧭 まとめ:物流 × 政策 × 知財で、地元から世界へ
福岡・北九州には、
✅ 半導体産業が根づく立地と物流の強み
✅ 地域全体で進む産業振興と人材育成策
✅ グローバル企業の注目を集める集積力
という大きな成長基盤があります。
地元企業がこの波に乗るためには、技術力とともに“知財の備え”が必須です。
技術を「見える化」し、「守り」、そして「選ばれる企業」へと進化していくための第一歩を、今こそ踏み出しませんか?
📮 ご相談をお待ちしています
💬 よくあるご相談:
- 「うちの技術、特許になるの?」
- 「他社の特許に当たっていないか心配…」
- 「共同開発で何に気をつけるべき?」
✅ 半導体業界の現場知識と知財経験を兼ね備えた弁理士が、実務に即した支援を行います。
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🌏 “技術 × 知財 × 物流” で、地元から世界へ。
九州が半導体の中心地となる今、ともに未来を拓いていきましょう。